内科について
内科は、体の内部に関わる様々な疾患を診断・治療する医療分野で、循環器、呼吸器、消化器、腎臓、代謝・内分泌、免疫・アレルギー、血液疾患などを扱います。
内科医は症状や検査結果を元に診断し、適切な治療法を提案します。
受診の目安
- 高熱が続いている
体温が38度以上の高熱が3日以上続く場合は、受診を検討してください。 - 咳や呼吸困難が続いている
咳が1週間以上続いたり、息苦しさや呼吸困難がある場合は、早めに受診してください。 - 悪寒や発熱がある
急激な悪寒や37.5度以上の発熱がある場合は、受診が必要です。 - 慢性的な疲労感や倦怠感がある
長期間にわたって疲れや倦怠感が続く場合は、受診を検討してください。 - 慢性的な体の不調や痛みがある
特定の箇所や部位で痛みや不快感が続く場合は、内科の受診を考えましょう。 - 消化器系の症状がある
胃痛、腹痛、下痢、便秘、嘔吐、吐き気などの消化器系の症状がある場合は、内科を受診してください。 - 検査結果に異常がある
定期的な健康診断や検査で異常が検出された場合は、内科の医師の診察を受ける必要があります。
主な疾患
- 生活習慣病
- インフルエンザ
- 頭痛
生活習慣病
生活習慣病とは、長期間にわたって不健康な生活習慣を続けることによって生じる疾患のことです。
代表的な生活習慣病には、高血圧、糖尿病、脂質異常症、動脈硬化などがあります。
生活習慣病の主な原因は、食生活の乱れや運動不足、喫煙や飲酒などの不健康な生活習慣です。
これらの要因が長期間続くと、体内の代謝やホルモンバランスに異常を引き起こし、病気の発生リスクが高まります。
生活習慣病の疾患
- 高血圧症
- 脂質異常症
- 糖尿病
- 動脈硬化
- がん
生活習慣病の予防法
生活習慣病の予防には、バランスの取れた食事、適度な運動、禁煙や飲酒の制限など、健康的な生活習慣が重要です。
また、メンタルヘルスのケアやストレスの適切な管理も予防に効果的です。
定期的な健康診断
生活習慣病は、自覚症状がなかったり、初期段階ではそれほど症状が現れないことが多いといわれています。
しかし、放置すると重篤な合併症を引き起こすこともありますので、定期的な健康診断や医師の指導を受けることが重要です。
インフルエンザ
インフルエンザウイルスが体内で増えて、熱やのどの痛みなどの症状を引き起こす呼吸器感染症です。風邪に比べて症状が重く、乳幼児や高齢者では重症化することもあります。
インフルエンザの症状
高熱、のどの痛み、関節痛や筋肉痛、全身倦怠感が特徴です。
また、急激な全身症状が現れるのも特徴です。
潜伏期間は1~4日(平均2日)で多くの場合1週間程度で回復します。乳幼児や高齢者、基礎疾患を持つ方の中には、肺炎の併発や基礎疾患の悪化など重症化する可能性があります。
一般的に、インフルエンザ発症前日から発症後3~7日間は鼻やのどからウイルスを排出するといわれています。
排出されるウイルス量は解熱とともに減少しますが、咳やくしゃみ等の症状が続いている場合には、不織布製マスクを着用する等、周りの方へうつさないよう配慮し、外出を控えましょう。
インフルエンザの治療法
インフルエンザの検査は発症してから12時間後~48時間以内が望ましいとされています。
綿棒で鼻やのどをぬぐった液や、鼻水(鼻かみ液)を迅速抗原検査キットを用いて検査すると、5~15分程度で判定できます。
ただし、症状が出る前のウイルス量が少ない時期に検査した場合や、検査する材料の採取がうまくいかなかった場合は、感染していても陽性にならないことがあります。
インフルエンザに対する治療薬としては、下記の抗インフルエンザウイルス薬があります。
- オセルタミビルリン酸塩(商品名:タミフル等)
- ザナミビル水和物(商品名:リレンザ)
- ペラミビル水和物(商品名:ラピアクタ)
- ラニナミビルオクタン酸エステル水和物(商品名:イナビル)
- アマンタジン塩酸塩(商品名:シンメトレル等)(A型にのみ有効)
- バロキサビル マルボキシル(商品名:ゾフルーザ)
抗インフルエンザウイルス薬は症状が出てから48時間以内に開始すると、発熱期間が通常1~2日間短縮され、ウイルス排出量も減少します。
しかし症状が出てから2日(48時間)以降に服用を開始した場合は、十分な効果は期待できません。
頭痛
病変に起因しない一次性頭痛と、何らかの病変に起因する頭痛の2つに分かれます。
一般内科では、一次性頭痛を主に扱います。
一次性頭痛には、片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛などが含まれます。
頭痛の種類
- 片頭痛とは
主にこめかみから側頭部にかけて生じる、拍動性で中等度〜重度の頭痛のことです。機序は明らかでないですが、脳血管を取り巻く三叉神経の興奮や脳血管の拡張が関わっていると考えられている頭痛のことを片頭痛といいます。
- 緊張型頭痛とは
主に項部から後頭部の筋緊張により生じる、非拍動性で軽度〜中等度の頭痛のことです。
一次性頭痛の中で最も多く、頭痛患者の約半数を占めます。わが国の有病率は22%(生涯有病率は30%以上)と極めて高いです。男女比は2:3です。 - 群発頭痛とは
片側の眼窩部〜側頭部がえぐられるような激痛発作を生じる頭痛のことで、有病率は0.01〜0.1%と少ないです。
頭痛の症状
- 締め付けられるような痛み
- 頭重感
- えぐられるような痛み
- 光や音、匂いに過敏になる
- 悪心・嘔吐
- 視野の中心が見えにくくなる
頭痛の治療法
片頭痛の治療は、急性期治療(頓挫療法)と予防療法の2種類があります。
急性期治療(頓挫療法)は、頭痛発作がおこった時になるべくはやく頭痛を鎮める治療です。
予防療法は、頭痛発作を予防し、発作が起こった場合でも軽く済むようにするための治療です。
これらの治療法は、片頭痛発作の回数(頻度)や程度、生活への悪影響などを基準に選択します。
また日常生活でのセルフケアを行うことも効果的です。
01.急性期治療薬
- トリプタン系薬剤
- エルゴタミン薬剤
- 消炎鎮痛剤(カロナール、ロキソニン)
02.予防薬
- β遮断薬
- カルシウム拮抗薬
- 抗てんかん薬・抗うつ薬
03.セルフケア
- 規則正しい生活を心がける
- 適切な睡眠時間
- ストレスを上手に発散する
- 適度な運動をする
- 片頭痛の誘因をできるだけ避ける(光、アルコールなど)
- 片頭痛の発作が始まったら、頭を冷やし、静かな暗い部屋で刺激を避けながら休む
検査について
即日対応可能な検査
- 尿検査(定性・沈渣)
- 血球計算・血液像検査
- 血糖・尿糖定量検査
- ヘモグロビンA1c
- 生化学検査(ドライケム)
発熱外来
下記の症状のある方は事前にお電話でのご予約をお願いいたします。
- 37.5度以上の熱がある(平熱より高い場合でも大丈夫です)
- 痰・咳・鼻水等の気道症状がある
- その他、感染を疑う症状がある
発熱外来受診時の注意事項
- ご来院の際は、不織布マスク(サージカルマスク)を着用してください。
- 保険証、お薬手帳を必ずお持ちください。
- セルフキットで陽性が出た方は、陽性反応の出ているキットをお持ちください。
- 感染予防から、診察室の窓を一部開放しております。
温度調節できる服装でお越しください。 - 時間予約制となっておりますが、待ち時間が長くなることもございます。
- インフルエンザの検査を希望される方は、発熱後12時間以上(推奨は24時間)経過してから受診してください。
当院の感染症対策について
当院では、患者様やご家族様、当院の職員、来院者などに対し、感染症の危険から守るため、感染防止対策等に積極的に取り組んでおります。
感染防止のため、患者様等におかれましては、ご不便をおかけすることもあるかと存じますが、何とぞご理解のほどよろしくお願いいたします。
院内感染
- 院内感染対策に係る体制
当院では、院長を「院内感染管理者」と定め、「感染防止対策部門」を設置し、診療所全体で感染対策に取り組んでいます。 - 院内感染対策の業務内容
当院では、全ての職員が遵守する「感染防止対策業務指針」及び「手順書」を定め、標準予防策や感染経路別予防策等に基づき、職員の手洗いや消毒、状況に応じた感染予防を実施するため、防護服等の着脱など有事の際の訓練を実施しています。
また、1週間に1回程度、定期的に院内を巡回し、院内感染事例の把握を行うとともに、院内感染防止対策の実施状況等を確認しています。 - 職員教育
全職員に対し年2回院内研修を実施し、感染防止に対する知識の向上を図っています。 - 抗菌薬の適正使用
抗菌薬を投与することにより患者状態の改善を図ることができても、薬剤耐性菌が発生したり抗菌薬の副作用が生じたりすることがあります。
このため、当院では適切な抗菌薬を選択し、適切な量、適切な期間、適切な投与ルートでの投与により抗菌薬の適正使用を実施しています。 - 感染対策連携
当院では「外来感染対策向上加算」を算定しており、地域の「朝霞地区医師会」(または「埼玉病院」)との感染対策連携を取っています。